築30年程の一般在来建築の戸建住宅のトイレで起きた排水の詰まりトラブルについて、屋外排水管の高圧洗浄機で排水管清掃の事例をご紹介します。お客様から、トイレの流れが良い時と悪い時があるので一度見に来て原因を調べて欲しいとうご相談を頂きました。お客様宅にお伺いしてトイレの流れ方を確認させて頂くと、確かに変な流れ方でした。トイレを流した後すぐに便器内の水位が上がり、便器のフチギリギリまで来て溢れそうになりますが、溢れずに水位で止まりました。そのまま見ていると今度は一気に水位が下がっていき、便器内の水がなくなるのではないかという所まで水位が下がり、ゴポゴポと音を立てて、水が少ないまま音が止み、水位が通常よりも少ない状態のままになりました。お客様にお話を伺うと、一週間くらい前から流れが悪いそうで、普通に流れる時もあるので様子を見ながら使用していたそうでした。このような流れ方になっている原因として、考えられる可能性は2つあります。水に溶けない固形物が便器内にあって詰まりを起こしているが、水が通るくらいの隙間がある状態。もしくは、トイレから少し離れた場所の外升かその配管の排水管内で詰まりが起きている状態です。特に変なものを流したとかいうこともないようでしたので、家の外に出て地小さなマスのふたを開けて通常は、空っぽの状態ではなくてはないませんが、排水管を調べてみると、屋外の排水マスで汚水が溜まった状態になり、溢れてしまっている状態でした。そのまま下流へ辿ると浄化槽があり、浄化槽の内部には大量のスカムが蓄積していました。スカムとは、浄化槽内のバクテリアが汚水を処理する過程で必ず生じる汚泥がガスを含んで水面に浮き上がり固まったもので、放っておくとドンドン蓄積して排水不良などを引き起こします。浄化槽内で正常に排水しきれなくなったことで、上流側の排水管が詰まりを起こし、マスから溢れていたというわけですね。お客様にお話をお聞きすると、中古で家を購入して3年前にご入居されたそうですが、浄化槽のある建物は初めてで、何もしてこなかったということでした。一般的には浄化槽は、市が指定した業者に頼みます、無料でやる場合もありますのでご確認していただきたいですね、毎年、専門の業者さんに点検と浄化槽内の清掃(汲み取り)をしてもらう必要があります。今回はひとまず高圧洗浄作業により、浄化槽よりも上流側に溜まってしまっている汚物を浄化槽内に掻き出す所までを行い、お客様には早急に役所の窓口に浄化槽の汲み取りの手配してもらうという流れで解決することになりました。家を建てた時や買った時に、一つ一つの設備のメンテナンス方法までキッチリと説明してもらえるケースは少ないと思います。ご自分の家が下水道直結なのか浄化槽経由なのか、そもそも浄化槽とは何をする設備なのかと、興味を持つ事が大事なのかも知れません。今回は浄化槽が原因でしたが、木の根っこが、配管の中に育ちまくって絡まり、流れできた汚物やトイレットペーパーなどが、からまりそれがつまりの原因になることもあります。またはマスが古くなって陥没して排水がうまくいかなる場合もあります。いろいろな原因がありますのでご注意くださいませ。