一般在来工法で建てた住宅のトイレで起きた詰まりトラブルについて、トイレの分解、床から外す作業(脱着)の事例をご紹介します。お客様からお電話を頂き、トイレの排水の流れが悪い、詰まり修理のご依頼を頂きました。トイレは一つしかなく、できるだけ早い修理をご希望でしたので電話のあとすぐに駆けつけました。ちょうど待機中でした、お客様宅に到着し、詳しく状況をお聞きすると、ご家族の方が犬用のペットシートを流してしまったかも知れないとのことでした。トイレットペーパーや排泄物以外の物がトイレに流れてしまった場合の詰まりは、無理矢理に押し流すような方法はできません。運よくトイレ内部から押し流せたとしても、その先の排水管の内部で詰まりを再発させる可能性があり、壁の中や床下、土中のパイプの内部に引っかかった異物を取り除くのは非常に大変な作業になるためです。トイレ内に異物がある詰まりの場合は、トイレから排水管へ異物を落とさないようにトイレを一度解体(脱着して逆さまにする)して異物を取り除き、再度トイレを組み立て直すという、脱着作業により修理をすることになります。ペットシートは水には溶けませんし、水を吸い取って膨らみますので、便器の内部(トラップ部分)で膨らんで引っかかっていると想定できます。お客様に状況と修理方法についてご了承頂いて、早速トイレを解体することになりました。便器と排水管との接続部分を外したいのですが、便器の上にはタンクと便座が載っていますので、そのままでは便器を持ち上げられません。まずはタンクと温水洗浄便座を取り外し、作業の邪魔にならない場所へ避難させます。便器だけになったら床との固定を外して持ち上げて排水管との接続を外すようになります。床には排水管と便器の接続部の部品が設置されていて、便器はそこに挿しこまれるような形状になっています。今回は便器側の出口部分に丸まったペットシートが顔を出して引っかかっていました。ラバーカップなどで圧力を加えたりしていたら、出口部分を通過して排水管へと落ちてしまっていたかも知れません。詰まっていた場所が肉眼で確認できる状態でしたので、お客様にも確認して頂きました。異物流れによる詰まりを今後も経験して欲しくないので、原因とトイレの構造や詰まり方をしっかりと見て頂いています。異物を手で取り除き、ゴミ袋へ。あとは便器とタンク、便座を元通りに組み戻して作業は完了です。掃除しながらでしたのでおよそ一時間ほどで無事元通りに使用できるようになりました。この組戻しがまた大変です、水漏れの原因にもなりますのでしっかり組み立てなくてはなりません。